AFTER THE SUNSET
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AFTER THE SUNSET
VERANSTALTET VON DER ÖSTERREICHISCH-JAPANISCHEN GESELLSCHAFT
MARGARETENSTRASSE 78, 1050 WIEN
OKTOBER
5 – 11, 2023

Mariko Tsutsui, Kanji Furutachi, Tadanobu Asano, Momone Shinokawa

Mariko Tsutsui, Kanji Furutachi, Tadanobu Asano, Momone Shinokawa

Tadanobu Asano, Momone Shinokawa

Mariko Tsutsui, Kanji Furutachi, Tadanobu Asano, Momone Shinokawa
Japan 2016, 119 分
監督
深田晃司
脚本
深田晃司
出演者
筒井真理子
浅野忠信
古舘寛治
三浦貴大
ごくあたりまえの家族におきた、巧妙に仕組まれた崩壊。
町工場を営む利雄(古舘寛治)は妻の章江(筒井真理子)と長年の冷えた夫婦関係にあるものの、娘の蛍を中心にしてごく普通の家庭生活を送っている。そこにある日突然、 出獄したばかりの利雄の古い友人である八坂(浅野忠信)が 現れる。前科を持つ八坂だけに暗い過去があったのではない。決して許されることのない罪と向かい合う利雄は、八坂を工場に雇い入れるだけでなく家の一部屋もあてがうが、それは次第に家族の崩壊を招くことになる。利雄は八坂の言いなりになり、妻もこの男に惹かれていく。暴挙の末に八坂が去った後も、利雄は居心地の悪い後味をかみしめる。その8年後、利雄の工場に就職したのは、八坂の息子であった・・・。
ドラマチックで暗いストーリーは、この作品のタイトルである楽器『ハルモ二ウム』の伴奏で進行する。その重くゆっくりと仕組まれた家族の瓦解、その重圧に耐え切れず、いつか彼等は押しつぶされてしまうだろう。日本語タイトルの「淵に立つ」は、暗い過去を葬り去ろうと必死にあがく人間の心の闇を的確に表現している。
監督の深田晃司は、「人間を描くということは、崖の淵に立って暗闇を覗き込むような行為であり、闇に目をこらすためには出来るだけ崖っぷちに立たなければいけないが、自分が闇の中に落ちてしまっては元も子もない。表現とは、人の心の闇に出来るだけ近づきながら、ぎりぎりのところで作者自身が踏みとどまる理性を持ちえたときに初めて成立する。この映画もまた、観客と共に崖の淵に立ち、人間の心の奥底の暗闇をじっと凝視する作品になって欲しいと願い「淵に立つ」のタイトルにした。」と語る。
第69回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で審査員賞を受賞。