AFTER THE SUNSET
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VERANSTALTET VON DER ÖSTERREICHISCH-JAPANISCHEN GESELLSCHAFT
MARGARETENSTRASSE 78, 1050 WIEN
OKTOBER
5 – 11, 2023

Shizuka Ishibashi, Sôsuke Ikematsu

Shizuka Ishibashi, Sôsuke Ikematsu

Sôsuke Ikematsu

Shizuka Ishibashi, Sôsuke Ikematsu
Japan 2017, 108分
監督
石井裕也
脚本
石井裕也
出演者
石橋静河
池松壮亮
松田龍平
田中哲司
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女子寮で一人暮らしの美香(石橋静河)は、日中は看護師として病院で働き、夜はガールス・バーでアルバイトをしている。死と向き合う仕事とバーでの作り笑いと意味のない会話。美香の孤独と虚しさは、はかりしれない。
建設現場の日雇いで働く慎二(池松壮亮)は、古いアパートで一人暮らし。左目がほとんど見えない。仕事場の同僚と行動を共にしているが、漠然とした不安が慎二の胸から消えることはない。
ある日慎二は、仲間と入ったガールス・バーで、美香と出会う。しかし無意味な言葉をしゃべり続ける慎二と作り笑いの美香に接点はなかった。数日後、店を終えて寮に帰る美香は、深夜の渋谷の雑踏の中を一人で歩く慎二を見つける。「東京には一千万人も人がいるのに、どうでもいい奇跡だね」・・・。
透明にならなくては息もできないこの街で、君を見つけた。
悪い予感だらけの今日と明日が、少しだけ光って見えた。
「俺って変だから」「へえ、じゃあ私と同じだ」
死の予感でいっぱいの息苦しい東京で、自分の居場所を見失った二人が、お互いに向き合って、初めて見つける希望。
映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は、最果タヒの同名の詩集が原作。2016年5月発売以来、現代詩集としては、異例の27000部の売り上げを記録している。世代や性別を超えて熱烈な支持を受けているこの詩集には、ストーリーはないが、監督の石井祐也が、東京を舞台にした一つの愛の物語の脚本を書いた。2017年第67回ベルリン国際映画祭にて、フォーラム部門に入選し上映された。石井祐也は、2010年『川の底からこんにちは』、2013年『舟を編む』で、数々の賞に輝き、現在世界中で最も期待されている若手監督である。
「愛おしい不器用さに溢れたこの映画が、私の詩集をもとに作られたということが光栄でなりません。願わくは、多くの人に観てほしい。自分自身の「今」を不器用な手つきで抱きしめようとするすべての人に」-最果タヒ